Nothing is permanent.

事業売却、離婚を経て、小さな自分と向き合いながら旅に出てます。

子供たちの未来

タイ・チェンマイ

 

ストリートチルドレンの支援を目的として

 

設立された「アーサー・パッタナー・デック財団」

http://vcdf.moo.jp/index.html


に行ってきた。

 

 

きびるアクションの武常さんに紹介してもらい

https://kibiru-action.jimdo.com


17年間、この財団でボランティアを

 

している出羽さんという女性を繋いで頂いた。

 

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チェンマイ市内にあるDOR DEK GALLERYには

 

子どもたちが作った

 

作品が販売されている。

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そしてドロップインセンターの方では

 

子どもたちの駆け込み寺として、

 

安心していられる場を作りながら

 

子どもたちがライフスキルトレーニングを通して

 

児童売春や薬物、HIVなどから身を守る術や、

 

生活の質の向上を目的とした学習、

 

アートを通して心のケア、

 

物作りを通して職業訓練

 

学校へ通わせる支援などを行っている。 

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親はミャンマーからの移民が多く、

 

タイ国籍を持たない彼らは日々、少ない日銭を稼ぐ。

 

が、そのお金も酒やギャンブル、薬物に消えていく。

 

 

「親が薬物や酒で思考がやられてて

 

適切な判断ができないんです。

 

そして、自分がされてきたように子供を育てるから

 

子供を労働力として売春や花売り、物乞いをさせる。

 

そしてその子供たちも親と同じようになっていくのです。」

 

 

 

親の意識の低さ、

 

負の連鎖、国籍問題、タイの現状など

 

壁になっているものはとても多い。

 

 だけど出羽さんは17年間、

 

それでも子供たちの未来を信じて

 

活動をしてきた。

 

 

「心が辛くなって何度も

 

やめようと思ったこともありました。

 

けど、ここの子供たちって

 

察する能力がとても高くて・・・

 

 そういう時に私を勇気づけてくれるような

 

言葉をそっと言ってくれたり、

 

今まで動かなかったプロジェクトが

 

急に動き始めたり、

 

不思議と引き戻されています。

 

子供たちの希望になるような

 

そんな子供をこの施設から輩出したいですね。」

 

 

 

 

昔、見たドキュメンタリーで

 

インド・コルカタの売春街の子供たちが

 

カメラを通して

 

自分の未来を切り開いていった

 

「未来を写した子供たち」を

 

私は出羽さんの話を聞きながら

 

久しぶりに思い出した。

 

 

 

 

ここの子供たちは

 

どんな未来を切り開いていくのだろうか。

 

 

 

 

出羽さんと別れたあと、

 

私は一人、またあの子どもたちの施設に戻った。

 

 

子供たちが見ているものを

 

一緒に見たかったから。

 

 

だけど、私はきっかけがつかめず、

 

子供たちが遊んでいる横で

 

体育座りをして

 

「決して怪しいものではありません。

 

あなたたちと仲良くなりたいのです」と

 

心の中で唱えながらにこにこしているだけだったし、

 

子供たちも遠巻きにちらちらと私を見るだけで

 

私たちの距離は離れたままだった。

 

 

 

 

だけどスタッフさんの好意で

 

一緒にお昼を食べることになり、

 

床に新聞紙を引いて

 

一つのソムタムを

 

みんなで囲みながら食べた。

 

 

このソムタムがめちゃくちゃ辛くて

 

私は一口食べては

 

「ヒーヒー!辛い〜!」と

 

大げさにリアクションしたら

 

子供たちは大爆笑。

 

 

一緒にソムタムを口に含んで

 

一緒になって

 

「ヒーヒー!!」

 

笑いが止まらない。

 

 

 

4歳くらいの女の子が

 

自分が飲んでいた水を私に差し出してくれた。

 

私はそれをまたオーバーアクションで

 

受け取り、ゴクゴクと飲んだ。

 

なぜかその子は目をまん丸くして喜び

 

何度も自分が一口飲んでは、

 

私にコップを渡し、

 

またソムタムを食べて

 

一緒にヒーヒーして

 

また水を回し飲みした。

 

 

 

やっと私と子供たちのピントがあった気がした。

 

 

 

私も少しは子供たちが想い描く未来を

 

一緒に見れる場所に立てただろうか?


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